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BioJapan2024にてAMEDが推進する医療研究開発に関する様々な事業や制度、成果を紹介しました

AMED(エーメド)は、今年もBioJapan2024に出展しました。
今年は、JST(科学技術振興機構)、HSFP(国際共同研究プログラム)のブース近辺、JHVS(ジャパン・ヘルスケアベンチャー・サミット)に隣接する出入り口付近での展示でした。

「BioJapan 2024」は、展示・セミナー・パートナリングで構成されるアジア最大級のパートナリングイベントであり、世界で最も歴史のあるバイオテクノロジー展です。今年は10月9日(水)から11日(金)にかけて、パシフィコ横浜で開催されました。

        AMEDブース          AMEDブース内プレゼンテーションの様子  

AMEDブースではパネル展示、ブース内プレゼンテーション、モニター放映、パンフレットの配布を行いました。


《パネル展示概要》

パネル展示では組織紹介をはじめ、AMEDが推進する医療研究開発に関する様々な以下の事業や制度を紹介しました。

〇創薬ベンチャーエコシステム強化事業
〇AMEDの知財・実用化支援
〇(産学官共同型)AIMGAIN(エイムゲイン)事業
〇再生・細胞医療・遺伝子治療プロジェクト
〇創薬総合支援事業(創薬ブースター)
〇希少疾病用医薬品指定前実用化事業(プレオーファン)
〇肝炎等克服実用化研究事業
〇ゲノム創薬基盤推進研究事業
〇橋渡し研究支援プログラム
〇ワクチン・新規モダリティ研究開発事業(SCARDA)
〇ワクチン開発のための世界トップレベル研究開発拠点の形成事業
(SCARDA)

また、パネル展示だけでなく、 AMEDブース内にて以下の事業や成果について紹介、質疑応答も行いましたので、本記事ではその様子を紹介します。

そのほか「JHVS(ジャパン・ヘルスケアベンチャー・サミッ卜)」でのピッチイベントや「HFSP(ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム)」での成果報告会や再生医療」APANでの展示、ピッチイベントなど、会場各所にAMED事業が関連するブースやピッチイベントを行い、当機構三島理事長も各イベントに参加、来所しました。

JHVSでのピッチイベントについては、次回掲載予定
ぜひ、ご覧下さい!


《プレゼンテーション概要》

◆核酸医薬のためのゲノミクス・データベース

東京都医学総合研究所ゲノム医学研究センター 副センター長 川路英哉氏

D3Gは、ヒト及び前臨床試験で用いられる実験動物(カニクイザル、マーモセット等)のRNAデータを網羅的に収集・統合し、提供しています。RNAを標的とする核酸医薬の開発において、効果的な塩基配列の設計や、安全性評価(オフターゲット遺伝子の予測など)を支援します。疾患の原因となる分子(主にRNA)を安全かつ効果的に抑える治療薬の開発に貢献します。

⇒D3Gの主な利活用方法についてはこちらをご確認ください!

◆鼻にかけるだけで治せる B型肝炎治療ワクチン

愛媛大学大学院医学系研究科 教授 日浅陽一氏

B型肝炎の経鼻投与治療・予防ワクチンを開発しています。新規に開発したHBs-Lハイブリッド抗原と増粘剤(CVP)、経鼻投与器具を用いた免疫によりB型肝炎患者さんへの機能的治癒が得られる治療や、既存のワクチンで抗体がつかない人への予防効果が期待されます。

⇒詳細についてはこちらもあわせてご確認ください!

◆コラーゲン産生細胞の性質を変える脱線維化治療

東海大学総合医学研究所 教授 稲垣豊氏

従来の肝線維症に対する治療戦略とは全く異なる視点に立脚し、肝線維症治療法を開発しています。活性化したコラーゲン産生性の細胞を落ち着かせて肝線維症を治療する仕組みを発見し、YT0300という新薬候補化合物を見いだしました。肝臓をはじめ、肺、心臓など多臓器の線維症への応用も期待されます。

◆橋渡し研究プログラム(研究費事業)のご紹介

AMEDシーズ開発・研究基盤事業部拠点研究事業課 主幹 塩塚政孝氏

橋渡し研究支援機関が医療実用化を支援します!
橋渡し研究プログラムでは,対象疾患領域やモダリティの区別なく,基礎から臨床までの研究開発段階に応じた切れ目のない支援メニューを用意しています。
【橋渡し研究支援機関の裁量で研究費を配分する異分野融合型研究開発シーズ(シーズH;要素技術)やシーズA(基礎~応用段階)と,機関が推薦した課題をAMEDが審査するpreF/シーズF/シーズB/シーズC(応用~臨床段階)】

⇒事業については以下もあわせてご確認ください!
橋渡し研究プログラム | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構
AMED BRIDGE|革新的医療技術創出拠点 ポータル

◆創薬総合支援事業(創薬ブースター)の事業紹介

AMED創薬事業部創薬企画・評価課 創薬コーディネーター 山岡万寿夫氏

アカデミア発創薬の支援事業であるAMED創薬総合支援事業(創薬ブースター)は、創薬アイデアや標的妥当性の検証から安全性評価等の前臨床開発までを支援の対象とし、アカデミアの先生方の創薬研究を伴走型でサポートするAMED創薬事業部創薬企画・評価課(iD3)の中核事業です。
本プレゼンテーションでは、創薬ブースターで行う伴走支援の特徴や活用法、提案されたシーズの評価の観点等について紹介しました。

⇒事業に関してはこちらもご確認ください!

◆希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業(プレオーファン)の事業紹介

AMED創薬事業部創薬企画・評価課 創薬支援室室長 浅野邦仁氏

希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業(プレオーファン)は、希少疾病用医薬品の製造販売承認取得を目指す研究開発型企業等による開発を推進し、迅速かつ効果的に希少疾病用医薬品としての実用化を可能にすることを目的として、希少疾病用医薬品指定前の幅広いステージの開発を支援しています。
本プレゼンテーションでは、本事業の概要を説明するとともに、令和7年度の公募・選考における解説及びこれまでの採択状況について紹介しました。

⇒事業に関してはこちらもご確認ください!


ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム(HFSP)
-ライフサイエンス分野における基礎研究を国際的に支援-

AMEDは文部科学省、経済産業省とともに、「国際ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム機構」が実施する、ライフサイエンスにおける基礎研究を国際的に支援する研究助成プログラム「ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム(HFSP)」を紹介するブース出展を行いました。

HFSPブースの様子

ブースではHFSPの概要をはじめ、研究グラント・プログラム、ポスドク・フェローシップ・プログラムを紹介するとともに、研究グラント受賞者の研究成果、試作品等の展示およびデモンストレーションを行いました。

《ブース展示》
〇 神﨑亮平 東京大学名誉教授、先端科学技術研究センター
  シニアリサーチフェロー
 「昆虫の知能を再現した高感度匂いセンサと匂い源探索ロボットの開発」
〇 上田泰己 東京大学大学院医学系研究科 システムズ薬理学教室 教授
 「睡眠・生物時計と脳:「子ども睡眠健診」プロジェクトへの展開」
〇 宮本圭 九州大学大学院 農学研究院 資源生物科学部門 教授
 「受精卵の核が出来上がる仕組みを解明し、卵の質の実態に迫る研究」
〇 石黒章夫 東北大学電気通信研究所 教授
 「ロボットをツールとした生物学:水陸両用ロコモーションから紐解く
  動物に内在する柔軟な運動制御のからくり」
〇 矢野淳子 米国ローレンスバークレー国立研究所
  分子生物物理学・統合バイオイメージング部門 主任研究員・部門長
 「光合成中におこる水分解反応のスナップショット撮影:
  X線分光スペクトルと結晶構造解析の同時測定」
〇 吉田真明 島根大学農生命科学系 島根大学大学院自然科学研究科
  准教授
 「心臓を動かすには?イカタコ類にみる新規性とイノベーションの
  基本原理」


10月11日(金)にはスポンサーセミナー「ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム研究成果報告会-革新的な基礎研究から創成されるイノベーションのシーズ-」を開催し、国際HFSP機構理事である当機構の三島理事長も参加しました。上嶋裕樹 経済産業省イノベーション・環境局総務課国際室長、三島理事長からの開会挨拶に続き、パベル・カバト国際HFSP機構事務局長からHFSP紹介、HFSPから創成されるイノベーションについて紹介しました。またHFSP研究グラント受賞者2名による研究成果とその応用可能性について講演を行い、さらにパネルディスカッションにおいて、革新的な研究成果に求められる要素や、研究シーズを社会実装に導くにあたっての課題について活発に議論がなされたのち、大月光康 文部科学省研究振興局研究振興戦略官による閉会挨拶により締めくくられました。

《研究グラント受賞者からの発表》
〇 神﨑亮平 東京大学名誉教授、先端科学技術研究センター
  シニアリサーチフェロー
 「昆虫の知能を再現した高感度匂いセンサと匂い源探索ロボットの開発
  ~昆虫の知能はAIを超えるか?~」
〇 宮本圭 九州大学大学院 農学研究院 資源生物科学部門 教授
 「細胞核内の新たな構造の機能を探る研究から、命の始まりの謎を探る
  研究への展開」

HFSP研究成果報告会における三島理事長挨拶
HFSP研究成果報告会の様子

会期中は研究者、国内外の機関や企業の皆様をはじめ、多くの方々にお立ち寄りいただき、ありがとうございました。

来年度(2025年10月8~10日)も出展を予定しておりますので、ぜひお越しください!

AMEDは、医療分野の研究成果を一刻も早く実用化し、患者さんやご家族の元にお届けすることを目指します。

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