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【AMED事業◎クローズアップ】国際頭脳循環を推進し、次世代のトップ研究者を育てる! 先端国際共同研究推進プログラム(ASPIRE)

日本の医療研究開発力の強化やグローバルな共通課題に協力して取り組むために、私たちAMED(エーメド)は、世界各国と連携して医療研究開発を推進しています。

その中で、特に日本の研究者が世界で活躍することを後押しするため、2023年3月から、新たに先端国際共同研究推進プログラム(ASPIRE※)を開始しました。
※Adopting Sustainable Partnerships for Innovative Research Ecosystem


国際共同研究を通じ、世界トップレベルの
研究の輪へ、日本人研究者の参入を促進!

日本は国際共同研究の相⼿国として、欧⽶等の先進国から⾼い期待が寄せられています。その⼀⽅で、諸外国と⽐べて国際共著論⽂数の伸び率が相対的に低いことや、海外の研究者との交流の停滞など、世界の国際頭脳循環のネットワークの中に十分に入れていないという課題があります。皆さんも「日本の研究開発力の低下」という話題を耳にしたことがあるかもしれません。

この原因として、一つは、既存の国際共同研究の枠組みの規模・支援期間が十分ではなく、欧米等の先進国が実施する規模の国際共同研究には対応できていないこと。もう一つは、世界トップレベルの研究の輪である国際科学トップサークルからの日本人研究者の脱落や若手人材の育成機会の損失が生じていることです。
日本人研究者が大規模な国際共同研究に参加する機会が限られてくると、他国の研究者と交流する場も少なくなり、さらに若手研究者の育成にも影響が出てくる、というネガティブな流れとなってしまっているのです。

AMEDの取組を紹介するパンフレットもぜひご覧ください!

こうした課題を解決し、国際科学トップサークルへの日本人研究者の参入を促進して国際頭脳循環を推進するため、国が新たに立ち上げた事業が、ASPIRE(アスパイヤ)です。高い科学技術水準を有する欧米等の先進国を対象に、政府主導で設定する先端分野における研究開発成果創出を目的とする大型国際共同研究を支援するもので、AMEDは「健康・医療」分野を担当することとなりました。また、その他の分野については、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が担当します。

各国・地域のトップ研究者との国際共同研究を通じて、国際科学トップサークルへの⽇本⼈研究者の参⼊を促進するとともに、両国の優秀な若⼿研究者の交流・コネクションの強化も図ることで、国際頭脳循環を推進し、⻑期的な連携ネットワークの構築に貢献していきます。

6月15日に公募説明会を開催!

より戦略的・機動的に国際共同研究を支援

具体的な支援の仕組みについて、ASPIREでは、支援対象となる国際共同研究を実施する両国の資金配分機関(FA)が協働しつつ、支援規模や支援時期等を従来の公募よりも柔軟に設定することで、より戦略的・機動的に国際共同研究を⽀援します。

ASPIREの支援スキーム

具体的には、今回ASPIREによる支援のため、アライメント公募を実施します。アライメント公募とは、各国・地域のパートナー資金配分機関(公私問わず)から十分な研究資金を得ている各国・地域のトップ研究者との連携を計画する日本側研究者チームの研究提案を公募するものです。

複数年による契約とそれによる期間内での柔軟な資金計画という機能を活かした基金ならではの事業で、1課題あたりの支援規模は、研究タイプに応じて最長5年間で最大3億8,000万円※1(研究期間が5年間の場合)または3~5年間で最大1億1,500万円※1(研究期間が5年間の場合)の2タイプを用意しています(いずれも間接経費※2を含みません)。
※1 全研究期間の総額
※2 間接経費=研究機関の管理等に必要な経費

令和5年度 「医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業(先端国際共同研究推進プログラム(ASPIRE))」に係る公募(第1回アライメント公募)について

対象となるパートナー資金配分機関は、2023年6月6日時点で以下のとおりです。

AMEDのASPIREで対象となるパートナー資金配分機関(2023年6月6日時点)

新たな取り組みに、研究者だけでなく諸外国からも寄せられる期待
本事業を担当するAMED国際戦略推進部国際事業課の大橋紗矢香さんは、「私は2010年頃アメリカに住んでいましたが、当時、現地で多くの日本人留学生と出会いました。彼らの大半が今は日本に戻り、各地の大学やベンチャー企業等で研究者として第一線で活躍しています。彼らの強みは海外にメンターや友人がいることです。コロナ禍になっても、海外研究者との交流を絶つことなく研究を推進している彼らの姿を見て、日本の科学技術の未来は決して暗いものではないと感じました。アメリカ居住時に日本人研究者を受け入れている研究機関の関係者と話す機会もありましたが、皆、口を揃えて、“日本人はとにかく勤勉で仕事も丁寧なので、安心して研究を任せられる”と評価していました。今回、ASPIREの立ち上げ準備の中でも、国内外で活躍する研究者や諸外国のFA関係者から、日本と各国の強みを融合し世界の中で突出した研究成果を発出する機会として、本事業について歓迎の声を多くいただいています。日本を飛び出すことは勇気がいることとですが、世界は広く、日本に留まっていては手に入らない人生の糧となる出会いや経験を必ず得ることができると思います。ぜひ多くの研究者にASPIREにご参加頂き、世界レベルで活躍の場を広げてもらえればと思っています。グローバル社会における日本のプレゼンスを再度世界にアピールできるよう、世界のトップ研究者と協力しながら科学技術の進展に貢献し、結果として振り返ってみると日本の科学技術力も向上していた、そしてその研究コミュニティーの輪の中心に日本人研究者がいた、研究課題が終了するころにそんな状況が生まれていることを期待しています」と、この事業への思いを語りました。

ASPIREの事業概要について語るAMEDの大橋さん

ご応募お待ちしています!

ASPIREの公募は2023年6月6日から開始しており、6月15日には公募説明会も実施します。詳細はAMEDウェブサイトをご確認ください。研究者の皆様の参加を心よりお待ちしています(ASPIRE公募説明会に参加をご希望の方はこちらからご登録ください!)。

日本人研究者が世界で活躍して各国のトップ研究者とつながることで、世界トップレベルの研究成果を多数創出する好循環となり、さらに未来のトップ研究者を日本から輩出していけるよう、AMEDはこの事業を通して支援していきます。

👉そのほかにも、AMEDでは様々な国際連携事業を実施していますので、ぜひご覧ください

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